ADVAN A052の魅力とは?
履いたら戻れない最強ハイグリップスポーツラジアル
ヨコハマタイヤが誇るフラッグシップスポーツラジアルタイヤ、ADVAN A052。
一度履いたらもう、他のタイヤを履けないというお客様が非常に多いこのタイヤは何がいいのか?どんな人におすすめなのか?逆にダメな点はどこなのか?これまでの使用実績をもとにご紹介させていただきます。
ヨコハマタイヤが誇るフラッグシップスポーツラジアルタイヤ、ADVAN A052。
一度履いたらもう、他のタイヤを履けないというお客様が非常に多いこのタイヤは何がいいのか?どんな人におすすめなのか?逆にダメな点はどこなのか?これまでの使用実績をもとにご紹介させていただきます。
こんな人はADVAN A052は履いちゃダメ!デメリットとおすすめしない理由
紹介すると言っておいて何ですが、いきなりADVAN A052をこちらからおすすめしない人について。シンプルに言うと、、、
ADVAN A052?アジアンタイヤと比べてどうなの?のように値段ありきでタイヤ選択をされる人
です。コストパフォーマンスの良し悪しは人によって何に重点を置くかで全然違いますが、ADVAN A052は金額からタイヤを選ばれる方にはまずおすすめしません。(1本〇万円もするの?買いません、みたいな)
理由としては単なるタイヤとして考えた時には割高ですし、浅溝なのでADVANの他の商品であるネオバやフレバなどと比べると、純粋に減りに対する寿命は比較的短いと思います。(詳しくは後述します)
安くてそこそこのグリップでいっぱい走れるタイヤが欲しい!って言う人はADVAN A052はまず合いません。適した国産ラジアルやアジアンタイヤは今のご時世、豊富に選択肢がありますからそちらをどうぞw
雨路面ダメとか通勤車には嫌なんですけど…。で、RE-71Rを履いていたデモカー
ADVAN A052が出た時は怪しさ満点だったので買いませんでしたw 最初にADVAN A052を履いたのは2019年ごろだったと思います。
ちょうどデモカー用に86(ZN6)の後期型を買い、ストリート号として作っていた時にタイヤどうしようか?と悩んでいました。で、ADVAN A052も気になっていたのですが、これまでの実績や口コミ・評判などをふまえて、、、
ブリヂストンのPOTENZA(ポテンザ)RE-71Rを選択しました。
その後は日々の通勤や開発テストなどでサーキットを走り、しばらくはブリヂストンで行こうと考えていました。が、横浜タイヤの営業さんからの熱烈なパワープッシュをもらい、ADVAN A052にタイヤをスイッチすることに・・・。
最初は疑ってかかったADVAN A052の性能
最初はホームページに書いてある内容から、こんな先入観を抱いていました。
- 浅溝だし雨の日使うなって書いてあるじゃん、やだよ雨の通勤でも使うのに。
- ドライグリップ優先でしょ?だったらSタイヤのADVAN A050のMコンパウンドで良くない?
- なんかロードノイズ凄そう。まぁ、ファミリーカーじゃないからそこはしょうがないか・・・
上記を思う方は割と多いのではないでしょうか?
今回のADVAN A052を履く車両がショップデモカーの86(ZN6)とはいえ、当時はサーキット専用に特化するつもりはなく、あくまでも通勤から使いますし、スポーツランドSUGOや富士スピードウェイくらいなら自走(だいたい片道300キロくらい)で行っていました。とはいえ、履いてみないことにはわかりませんしとしつつも、疑いの要素が多いスタートでしたw
タイヤをRE-71Rからスイッチ。ADVAN A052の実物を見ても不安しかないw
この時はちょうど草レースに出ようとしていて、7-8部山くらいのPOTENZA(ポテンザ)RE-71Rを履き替えようとしていた時でした。
履き替え時のブログ記事はこちらです↓↓
とりあえずサーキットで使ってみればタイヤの良し悪しは一目瞭然ですし、レースが5月だったので雨は降らないだろうというところでのスタートです。(もし雨が降ったら上記の中古RE-71Rにすることもできますし)
そして届いたADVAN A052。ヨコハマタイヤはこれまでSタイヤ(ADVAN A050 G/Sコンパウンド)を中心に使い込んできましたから、ドライグリップについてはきっと問題ないでしょうと実物に触れて確信。あとはフィーリングの問題でしょうからね~。
ただ、普段使いや雨の日どうなのってことに関しては、不安しか残らなかったのを今でもよく覚えていますw
そんなにいいの?履いてわかったADVAN A052の良さとおすすめポイント
で、ADVAN A052を履いて通勤からサーキット、走行会からレースに至るまで履き倒しました。
結果としてはすごくお気に入りです。当初の懸案だった雨の日にいたっては、わざわざ土砂降りの日を狙って日光サーキットに行って試すくらいなものですw(このタイヤなら雨の日も絶対いいでしょ!って確信が持てたからですね)
ADVAN A052を履いてわかったメリットや良さなどは以下の通りです。
発熱が良さとタレが少ない。安定していつもタイムが出るタイヤ特性
発熱の良さには驚きました。コースイン1周目で7割程度のペースで走れば、日光サーキットのようなミニコースでも次の周には全開でアタックできます。わざわざ手の込んだウェービングやブレーキングでタイヤを温めるようなことも不要です。
そしてタイヤの特性も絶妙。これは好みの問題もありますが、ADVAN A050 G/Sコンパウンド(Sタイヤ)にあるような「実用温度域に達したときにパキッとグリップし出して、2周目以降くらいから垂れる」というような性格とは全く異なり、気が付くともう温まり、そこからしばらく走る続けても特性は変わらず、「そろそろチェッカーかなー…。あ、なんか滑るかも?」みたいな感じです。
だから1ヒートを連続周回しながら隔週でタイムアタック!みたいな使い方をしても、どのタイミングでも割とタイムが出しやすいです。このタイヤ特性であれば、サーキット初心者、中級者、上級者問わず、誰しもが使いやすいと思います。
ちょっと余談。サーキットデビューだからこそハイグリップタイヤ
コースインして早い段階から全開で攻められるようになるタイヤ特性は、サーキットデビュー!のような初心者にもすごくお勧めです。よく、「ハイグリップタイヤは腕が上がってから」と言われる方も多いですが、そんなことはありません。懐や限界が高いタイヤで練習する方が安全です。
スライドコントロールとかを覚えたいなら、ジムカーナ場などの練習会にあまりグリップのしないタイヤで行く方が良いですが、サーキットデビュー!という方は低レベルで滑るタイヤで走るほうが危険です。滑ってからのコントロールができないでしょうから…。であれば、限界が高いタイヤでその域に達することなく走った方が、よっぽどリスクが低いです。(詳しくはまたの機会に触れたいと思います。)
意外と雨の日も行けるかも?ADVAN A052を雨の日光サーキットで全開テストした結果
ADVAN A052を履きたくなかった最大の理由は、何といっても雨の日は推奨しませんという商品説明w
でもタイヤの実物に触れ、雨の日の通勤で使って確信しました。このタイヤは絶対、雨の日も行けると。というわけで、梅雨真っただ中で雨ザーザーの日を選び、日光サーキットでウェットテストしました。
当日の模様はこちらをご確認ください↓↓
結果的に雨の日にサーキットを全開走行しても特に問題なし!街乗り・通勤・高速道路レベルなら、なおさら問題ありません。※もちろん過信は禁物ですし、ハイドロが起きる雨量や速度域は必ずありますからね
発熱の良さにいたっても、雨でも健在でした。
普段使いしてビックリ!ロードノイズが少なく、静かさで快適な乗り心地
ADVAN A052を履いて予想外にビックリしたのが普段使いの快適さ。なんといってもロードノイズが凄く少ないんです。
ハイグリップスポーツラジアルってブロックが凄く大きいのでエコタイヤやスポーツタイヤなどと比べると、どうしてもロードノイズが大きく、高速移動などは特に苦になりがちですよね。
今までは「そういうタイヤだから」って割り切っていましたが、ADVAN A052を履いたらビックリしました。デモカーに履いて自走でサーキットまでの移動(だいたい300km程度)も全然苦になりません。遠征が快適ですw
タイヤ自体の静寂性が凄く高いですし、ギャップのつなぎ目でのショック吸収もすごく良いです。特につなぎ目などでのギャップ吸収性の良さは、ハイグリップスポーツラジアルが得意とする領域なのかもしれませんが、ADVAN A052は今までのハイグリップスポーツラジアルに、エコタイヤのような静寂性がプラスされたといっても過言ではないと思いました。
ADVAN A052は値段が高いし、摩耗してすぐ減る?僕なりの見解
というわけで、いろいろ書きましたが個人的にはADVAN A052はサイコーです。ストリートラジアルならもう他のタイヤの選択肢はありません。サーキットテストでブリヂストンやダンロップのハイグリップラジアルを履くことはあるかもしれませんが、街中の快適性が格段に良いので日常までを含めるなら間違いなくADVAN A052でしょう。
ただこのADVAN A052を使おうか悩んでいる方に話を振ると、だいたい「値段が高い」や「すぐ減りそう」などが返ってきます。そこについては僕なりの見解を…
街乗りとサーキットでタイヤを分ける?ADVAN A052を使うことでコスト削減
よく、ハイグリップスポーツラジアルはサーキットで使い、日常は別のタイヤって方もいますよね。新品状態やコンディションが良い状態でサーキットに持ち込みたいのもわかりますが、ADVAN A052なら普段使いも快適ですし、後述する減りとのバランスも良いので日常からサーキットまで通しでどうですか?
そうすればサーキット用タイヤ&ホイールと、街乗り用タイヤ&ホイールをそれぞれ用意するコストを削減できますし、いちいち付け替える手間や管理する手間も減ります。
ADVAN A052の新品、自走でサーキット、そのままタイムアタック・・・
「新品でADVAN A052を履いて自走でサーキットまで行き、そのままタイムアタック」は何回もしました。結果として街乗りでコンディションが著しく悪化したことはありませんし、その移動で極端にタイヤが減ることもありませんでした。
サーキットについてからタイヤ付けかえる手間もないので、時間的に余裕をもって当日を過ごせる恩恵は大きいです。最初はもったいないかも?って思っていましたが、今じゃもう新品から迷わず街乗りしますw
ADVAN A052は柔らかいからすぐ減る?それはちょっと違うかと…
「ADVAN A052はコンパウンドが柔らかいからすぐ減りそう。しかも浅溝じゃん。」って、選択肢から外す人がいらっしゃいますが、ちょっと待った。僕も最初はそれを疑っていましたが、そもそも論でタイヤを早く減らす要因を改めて見直すべきです。
そもそもタイヤ減り方というのは、車両のアライメントやサーキットでの乗り方で大きく変わります。確かにコンパウンドの硬い・柔らかいで差は出ますが、異常に減るような場合はどんなタイヤであっても早く減ります。
タイヤを早く減らす要因1:変なアライメントや必要以上ついたキャンバー
まずアライメントがきちんとしていない、あるいは極端な数字にしている場合がその典型的な例です。
何か特別な意図などがある場合は別ですが、基本的にサーキットを気持ちよく走れてタイムが出る足回りというのは、タイヤが異常に減るようなジオメトリにはならないと思います。
なので仮に、「AVDAN A052履いた、めっちゃタイヤ減るじゃんw」っていう場合、タイヤではなくアライメントや乗り方が関係している場合が多いので、まずはアライメントからチェックしてみることをお勧めします。
アライメントは店舗によって作業金額が変わるのはもちろんのこと、どこを適正値にするかは様々です。それでも作業の値段的には5000円くらいからやってくれるお店もありますので、まずは取ってみることをおすすめします。(当店の場合は税込27,500円です)
特に新品タイヤへの交換時が一番精度良くできるので、タイヤ購入時にはアライメント調整をセットにされることを推奨したいですね!
タイヤを払く減らす要因2:サーキットのコーナリングで無駄にハンドルをコジる乗り方
街乗りレベルだと乗り方での差はほとんど差は出ませんが、サーキットで全開走行をする場合は如実に差が出ます。
基本的には無駄にハンドルをコジる乗り方が典型的な例です。自覚がない方も多いですが、必要以上にハンドルを切ってタイヤのグリップ任せに曲がっている方も一定数いらっしゃいます。
短時間でタイヤを発熱させるならいいですが、無駄にハンドルをコジるとタイヤも発熱します。で、内圧も上がって接地面が減ります。接地面が減ればグリップも下がり、さらにハンドルをコジることになります。
よって、知らず知らずに悪循環に陥り、結果として無駄に早くタイヤは減ってしまいます。特にコンパウンドが柔らかめのタイヤの場合、差が大きく出ることでしょう。
この辺の乗り方については今はデジスパイスなどのGPSロガーで客観的に見ることもできますので、サーキットで異様にタイヤが減るっていう方にはそういったツールもお勧めしたいですね。
経年劣化での交換はもったいない。ADVAN A052は減りとのバランスが絶妙
タイヤはゴムでできた生ものです。これは忘れてはいけません。何もしなくても製造から2年くらいたてば劣化し、交換しなければなりません。
個人的にはハイグリップラジアルを経年劣化で替えるのはもったいない気がします。どうせなら、走り倒して溝がほとんど無いから替えようの方が良くないですか?
ADVAN A052は年間で5,000-8,000km程度走りつつ、月に1-2回くらいサーキットに行くっていう方にはちょうどいいバランスになっていると思います。いわゆる街乗り・たまにサーキットっていう方ですね。この場合、だいたい1年くらいで溝がなくなって交換の時期になると思います。
早くない?って思うかもしれませんが、エコタイヤじゃありませんし、スポーツラジアルとしての立ち位置を考えると、これがちょうどいいはずです。だって、このライフならシーズンごとにちょうど減って、新品タイヤを投入できるんですよ?
上手に使われているお客さんは、秋の終わりくらいに新品のADVAN A052をご購入いただき、そのまま冬場にタイムアタックを数回チャレンジし、あとは6-7部山以降の状態で街乗り~春・夏・秋のサーキット走行を楽しむってケースもあります。
2シーズン目のタイヤはほとんどが経年劣化でパフォーマンスが低下します。それであれば、ちょうどよく使いきれる浅溝で柔らかめのコンパウンドのADVAN A052が良いと思います。劣化したタイヤで走りこんでも、スキルアップを含めてのタイムアップにはつながりにくいですしね…。
履いたらビックリなパフォーマンス。ADVAN A052 好評発売中です
というわけで、迷っている方は是非一度、ADVAN A052をお試しください。すごく完成したタイヤです。サーキット走っても楽しく連続周回できますし、なによりそのまま街乗りや高速道路の移動もすごく快適です。
サカモトエンジニアリングでも通信販売で取り扱っておりますので、販売価格などもぜひご確認くださーい!